モロッコで現地の男に裏路地に連れ込まれた話
こんにちは。ハリ子です。
今日は、友人と二人でモロッコに行った際に体験した、ちょっと危険な出来事について書こうと思います。
モロッコについて
アフリカ大陸に位置する最もヨーロッパ大陸寄りの国、モロッコ。
実は最近、インスタに映えると女子旅人気が高まっているのです。
幾何学模様が美しいモスク、活気のある市場、サハラ砂漠まで日帰りや1泊できるツアーなど、観光客が楽しめる要素が多くあります。
ヨーロッパからほど近く、フランスの旧植民地ゆえにフランス語も公用語であることも手伝って、ヨーロッパからの旅行客も多いです。
物価も安く、町のレストランでは数百円で満足できる食事は取れます。
私が訪れた際は飛行機の関係もあり、マラケシュ〜サハラ砂漠〜フェズという行程でしたが、シャウエン(猫の多くいる青い町として有名)なども観光地として人気があります。
マラケシュ・フナ広場
モロッコの首都・マラケシュにはジャマ・エル・フナ広場(Jemaa el-Fnaa)という有名な広場があります。
多くの路面店や屋台があり、常に人で賑わっています。
余談ですが、フナ広場ではその場で絞るオレンジジュースの屋台がいくつかあり、本当に本当に美味しいです!!
搾りたてだからなのか?果肉が多く入っているからなのか?
何故だか分かりませんが、日本で飲むオレンジジュースより数段美味しかったです!
今回の事件が起こったのは、このフナ広場でした。
あの日、フナ広場の周りをぶらぶら歩いていた
フナ広場の周りには、まるで迷路のような細い路地がたくさんあります。
小さな路地に入り込んでしまい迷う観光客が多いからなのか、「道案内してあげるよ〜」と言って小銭を稼ぐ現地民が多くいるようです。ガイドブックにもしっかりそのことが書いてありました。(中には、本当に道案内してくれるいい人もいるようです)
ですが、やはり海外の小さな路地にはただならない魅力がありました。
可愛い雑貨屋さん、何に使うのかよくわからないスパイスや香辛料のお店、日本だとまずないような派手な柄の布がたくさん売っているお店、現地の民族衣装が買えるお店、何が展示してあるのかよくわからないけど色々置いてある小さな美術館…本当に多種多様なお店に溢れており、宝探しをする感覚で様々なお店を見て回りました。
それはもう、新たな発見と刺激の連続で、楽しかったです。
私は、海外の小さくて個性的でアクの強めなお店を見て回るのが大好きなんですが、あの探検する楽しさ、伝わりますかね???(伝わってくれ〜)
はい、ということでモロッコの異国情緒溢れる裏路地を楽しんでいた私たちですが、なんだか辺りの様子が少し変わったことに気がつきました。
あれ、なんか少し暗い?
今までの通りより少し暗くて、人の雰囲気もなんだか違う。
違和感に気づいた私たちは、一旦とりあえずフナ広場に戻ることにしました。
「Wi-Fiはないけど、マップダウンロードしてあるしすぐ帰れるでしょ!」と思い、マップアプリを開くも
自分の正確な現在地がわからない…
道が入り組んでいるからなのか、現在を位置するマークがフワフワと定まらず、自分たちが今どこにいるのかがわからない!!
焦りが生まれ始めた、そんな時。
「フナ広場はこっちだよ、ついておいで!」
とでも言いたげに(言葉は通じない)、しきりにジェスチャーでカモン!というおじさん。
怪しい、怪しすぎる。
本当にフナ広場まで案内してくれるのかな??
私たちの疑念を感じたのか、男はある看板を指差した。
そこには確かに、Jemaa el-Fnaa→という看板が。
看板があるなら、この人について行ってもいいかな…。
そして、私たちはついて行った。
私たちは、男についていくことにした。
男はどんどん歩いていく。
看板はちゃんとあり、男はいちいち看板を指差しながら進んで行った。
もちろん私たちも看板は常にチェックしながら進んでいた。
しかし、なかなかたどり着かない。
マップを見ても、近づいているのかいないのかよく分からない。
男は小さな路地に入り、立ち止まった
そして、フナ広場に着いたから、金をよこせと言う。
でも明らかに、私たちが知っているフナ広場じゃない。
抗議するも、お金を出せの一点張り。
さらには、初めて見る顔の男まで出てきて、こいつの分まで金を出せと言う。
騙された…!!!
看板は、観光客を騙すためのフェイクだったのだ。
私たちはここで初めて、いかにも怪しそうな男についてきたことを後悔した。
しかし、男は依然目の前にいる。
とりあえず、少額のお金(150円くらい)を渡し、これ以上は出せないと言った。
男は、少なすぎる、もっと出せと言ってきた。
ここで引いたら、負けだ
本能的にそう思った。
私はお金持ってない、”No money!!" と言い張り、目に力を入れて男を睨みつけた。
小柄な私と男の身長差は30cmほどあっただろうか。
でも、ここで引いたらダメだと思った。何が何でも。
男と数秒睨み合った後、こいつはダメだと思ったのか、男は「もういい、行け」とばかりに手をヒラリと振った。
フナ広場は案外、近かった。
私は運が良かった
男が諦めてくれたから良かったものの、あの場で暴力を振るわれて、下手をすれば殺されていたかもしれない。身ぐるみを剥がされて一文無しになっていたかもしれない。
それくらい、危ない橋を渡ったのだと後から思った。
海外で日本人が事件に巻き込まれるニュースが出るたびに、事件に巻き込まれる方が悪いと言う人がいる。
でも、気をつけているつもりでもほんの少しの油断が命取りになることもある。
海外旅行に行く方、治安の悪い場所には本当にお気をつけください。
それでは。