ハリネズミのハリ子

20代会社員女子。日々感じたこと吐き出します。

黒木華主演でドラマ化!?「凪のお暇」読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)

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7月19日22時から、黒木華さん主演でドラマ化が決定している『凪のお暇(なぎのおいとま)』

ドラマの原作となっている漫画を1〜4巻まで読んだので、その感想とどんな点がストーリーのポイントなのか等々書いていきたいと思います。

 

あらすじ

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都内にある家電メーカーで働くサラサラストレートヘアが特徴的な28歳の 大島凪 (黒木華) は、日々何事もなく平穏に過ごすために常に場の空気を読み 「わかる!」 と周りに同調することで自分の平和を保っていた。しかし、いつもニコニコ、ビクビク、人の顔色を伺う凪の様子に同僚からは、いじり、“良い意味で” のダメ出し、そして理不尽な仕事をふられ放題の毎日。

そんな 「なんだかなぁ〜」 な生活を送っていたある日、付き合っていた彼氏・我聞慎二 (高橋一生) からの一言がきっかけで心が折れてしまう。それをきっかけに 「わたしの人生、これでいいのだろうか…」 と見つめ直した結果、凪は人生のリセットを決意する。

会社を辞め、家も引き払い、交際していた彼氏もろとも知り合いとの連絡を絶ち、SNS をやめ、携帯も解約。幸せになるために人生のリセットを図った。そして東京郊外の何もない六畳一間のボロアパートに引っ越した凪。コンプレックスの天然パーマを隠すため毎朝1時間かけてアイロンをかけていたサラサラストレートヘアもやめて、そのままに生きることを決意する。仕事もこれまでのつながりも予定もない、誰にも縛られない楽しいはずの自由な生活。

しかし、やはり人の目を気にしてしまう凪は空気を読んでしまいそうになる…。凪を追いかけてきた慎二やアパートの隣人・ゴン (中村倫也)、そして新しく出会った人たちに囲まれながら、凪の人生リセットストーリーが始まる。

ー TBSテレビホームページより

 「わかる〜」が口癖で自分の本音は絶対に口に出さず、空気を読むことを何よりも大事にしていた凪が、自分の人生を生きるために一念発起して周囲の人と関わり合いながら少しずつ変わっていく様子を描いた漫画です。

平凡でどこにでもいそうなOLだった凪が、仕事も家も彼氏も捨ててまっさらになって、自分と、社会と、周囲の人間と真摯に向き合っていく様子は読んでいて思わず応援したくなります。

読むとほっこりした気分になれる漫画です。

 

グッときたポイント

人生そう上手くいかないところがリアル

実際問題、仕事も家も彼氏も捨てて新しく人生リセットしたからといって何もかも上手く行くわけではありません。むしろ、最初は人生リスタートの高揚感があっても時間がたつとなんとも言えない不安に襲われるのではないでしょうか。

漫画の中の凪も不安に襲われ、絶望し、でもささやかな幸せを見つけだしてはなんとかして豊かに暮らそうともがいています。

自分の嫌な部分を変えたいと思ってもなかなか変えることができないもどかしさは、読んでいると深く共感してしまいます。

読んでいて「(この感情)わかる〜」と何度思ったことか。

でも、それまでは何をするにも受け身で消極的だった凪が、不器用ながらも自分から一歩を踏み出して行く様子にはグッとくるものがあり、自分も頑張ろう!という気持ちになります。

 

登場人物の”事情”が深い

多くの漫画では、主人公目線で物語が進んでいきます。

『凪のお暇』も基本は凪の目線ですが、サブの登場人物の視点で語られるストーリーが度々入ります。

すると、凪の立場で読んでいる時には分からなかった、登場人物たちの”事情”が垣間見えてくるようになり、凪だけでなくそれぞれの登場人物たちにも感情移入し始めるようになります。

サブの登場人物たちもそれぞれ皆キャラが濃く、表面的には分からないような深い事情を抱えているので、「お前も大変なんだなあ〜」と思わず声をかけてやりたくなってしまいます笑

サブの登場人物たちも、ある意味不器用で人間味に溢れているので、読んでいるとなんだか親近感が湧いてきます。

 

結末が分からないところが良い!

私は『凪のお暇』を現在発売中の最新巻・4巻まで読みましたが、結末が全く想像できません。

大抵の漫画は、途中はどうであれ最終的な結末がこうなるだろうな、というのは予想がついてしまいます。(もちろんそれはそれで面白いですが)

少女漫画であれば、最初は嫌いだったけどだんだんいいところが見えてきたイケメンとくっついたり、ヒーローものはどんなにやられていても最終的にはヒーローが悪者を倒したり。大抵の主人公は謎な強運を持っているものです。

でも、コナリ先生の作品は結末の予想が全くつきません。

コナリ先生の他の作品で、『珈琲いかがでしょう』という漫画があるのですが、その結末は想像の斜め上から降ってきたという感じでした。

『凪のお暇』はまだ完結していませんが、きっといい意味で読者の想像を裏切ってくれるでしょう。

 

感想

純粋に、続きが気になります

コナリ先生の作品はもともと好きで、完結作品の『珈琲いかがでしょう』を読んだときはボロ泣きするくらい感動しました。

どの作品もとにかく、繊細な人間の心情描写が上手いです。

サブの登場人物まで、その人の良い面も悪い面も丁寧に描かれているのでどの人にも感情移入してしまいます。

自分が本当にストーリーの中にいるような気さえしてきます。

人生に疲れた時には何度も読み返したくなるような、買って損はない漫画だと思います!